花と日本の色―花の色彩を愛でる

大寒波到来!と言われた先週末、コートを着込んで神戸元町へ。
染織史家であり、染司よしおか5代目当主 吉岡幸雄先生の講演を聴きに出かけました。

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「花と日本の色ー花の色彩を愛でる」
千年以上も前から日本の衣に彩りを添えてきた「植物染め」
山に茂る樹木や草花から見た目ではわからない「色」を見つけ出し、衣に着色する方法を見つけ出し、東大寺正倉院にも今なお残る鮮やかな染物を作り出した古代の日本人。

江戸時代以降、化学染料が主流となった現代でも吉岡先生は古代から伝わる染料や技法を使った植物染に拘り、守り続けていらっしゃいます。

昔ながらの染料、たとえば、ススキによく似たイネ科の刈安(かりやす)という植物からは、「刈安色」と名前も付いている色鮮やかな黄色が染められます。
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「日本の色の十二ヶ月」吉岡幸雄著 紫紅社より

緑色の葉からは全く想像もできない色。そして、その色を定着させるために椿を燃した灰を入れたお湯で衣を泳がせる。この鮮やかな色が作りだされるまでに古代の人々はどれだけの植物を使ってチャレンジを続けてきたのでしょう。

途中休憩をはさんでの後半は、京都石清水八幡宮で毎年9月に行われる
「勅祭 石清水祭」のお話。
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「日本の色の十二ヶ月」吉岡幸雄著 紫紅社より
この祭で奉納される「四季十二ヶ月の造り花」を「染司よしおか」で毎年染和紙で造り納めていらっしゃいます。画像を見ながら十二ヶ月の花の解説をしていただけたのはとても貴重でした。

「花からもらった色を花に移す。でも花の見える部分の色は色持ちが悪ので隠れたところから色を取り出す。植物染は化学以前の化学(化学的なもの)」とおっしゃった先生の言葉が印象的でした。

こちらの本の中にも画像とともに詳しくお話が載っているので、
ご興味がお有りの方はぜひお手にとってご覧ください。
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日本の色の十二ヶ月」吉岡幸雄著 紫紅社

吉岡先生の御本は他にも何冊か持っていますが、パラパラとページをめくり色を眺めるだけでもうっとりするほど美しい画像がたくさん。

会場の凮月堂さんでは、この日のために用意された雪の上に咲く花のような美しい色合いの上生菓子をいただきました。
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もう4年近く前になりますが、この時にもかさねの色目の和菓子をいただきました。

自然の色を再現する。そのためにじっくりと観察をする。
ゆっくりと時間をかけて自然を眺め観察することは日々の生活ではなかなかできませんが、
今日はちょっと意識して眺めてみることに。

窓から見える六甲山の山の色を再現。色鉛筆やカラーチップでも良かったのですが、身の回りにある和紙を使って並べてみました。
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土の色、常緑樹の色、葉の落ちた枯れ枝の色、山の上からつながる灰色の空の色。
こうやってみると彩度の低い色目になりました。
そりゃそうだ。一年で一番色のない季節ですもの。

この中に鮮やかな花の色、新緑の色が加わる日まで、もうしばらくはこの景色を眺めながら、厳しい寒さとお付き合いしたいと思います。


最後までお読み頂きありがとうございます。
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2016-01-26 | Trackback(0) | 和文化

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